自治体やNPO法人、あるいは企業がさまざまなエコツアーを企画、実施するなか、環境省が主催するエコツアーもあることをご存じでしょうか。
富士山を取り巻く森や湖のなかに、「田貫湖ふれあい自然塾」があります。この自然塾は、環境省が整備した自然学校です。この「田貫湖ふれあい自然塾」が主催するエコツアーが、「ぐるっとまるごと!富士山満喫トレッキング」です。
インタープリターの導きで、富士山の五合目付近まで登り、美しい山々の景色のなかを散策しよう、というプログラムです。
5月~11月までの時期に、富士山周辺で開催されます。インタープリターといっしょに散策することで、山の生き物や成り立ちについても知識を深めることができます。
秋には、「感動の紅葉と巨木に出会う旅」が企画されます。深い森を歩き、数十本におよび巨木のなかを進んでいくと大きな感動に包まれます。紅葉を楽しんだあとは、拾った落ち葉でつくったしおりを記念にもらうこともできます。
費用は、4,500円です。弁当代として別途1,000円必要です。詳しいことは、「田貫湖ふれあい自然塾」にお問い合わせください。電話 0544-54-5410です。なお参加される場合には、雨具、防寒具をご用意ください。また、手袋も必要です。
宿泊プランもありますので、問い合わせてみてはどうでしょう。
エコツアーを通し、日本を代表する富士山をより身近に感じることができるようになればいいですね。関心のある方は、ぜひ、参加されてみてはいかがでしょうか。
日本一の高さを誇る富士山。高さだけではなく、その美しい姿からも日本を象徴する山であるといっても過言ではないでしょう。
しかし、その富士山は今、樹木が立ち枯れたり、人間が廃棄したビニール紐で野生動物がけがをするなど、人間が不法に投棄したごみによる環境への影響が懸念されています。
このような現状を危惧し、より美しい富士山を取り戻そう、という動きが強まっています。
NOP法人 富士山クラブが主催する「富士山クラブ定例清掃活動」は、富士山を守ろうとする人たちがはじめたエコツアーのひとつの形です。
活動は通年で、静岡、山梨県で12回開催されます。具体的な開催場所などは、その都度異なりますので、事前にNOP法人 富士山クラブ山梨事務所(電話 0555-20-4600)、または同静岡事務所(電話 0544-58-9120)お問い合わせください。
エコツアー自体の活動は、2時間程度です。汚れてもよい格好で、長そで、長ズボンで参加しましょう。レインコートや、ゴム製の軍手、そして冬季にはかなり冷え込みますのでしっかりとした防寒具が必要です。
ゴミを拾いながら、どうしてこんなに・・こんなところに・・・と、人間がする愚かな行いに恥ずかしさがこみあげてきます。と同時に、少しずつとはいえ、現状打開のための一歩を踏み出していることに誇りをやりがい、使命感のようなものを感じます。
楽しい体験ばかりではなく、清掃活動などに従事するエコツアーが増え、お子さんといっしょに参加していくことは、貴重な学習となるのではないでしょうか。
NPO法人と企業が提携し、パートナーシップ事業としてエコツアーを企画、主催する動きが広がりつつあります。
今や、安いだけ、性能が良いだけの商品を生み出すことに終始している企業は、社会的な信頼やステータスを得ることはできません。「地球にやさしい」商品やサービスを提供し、地域の人たちの生活に溶け込み、受け入れられる姿勢が必要となりつつあるのです。
中部電力が、NPO法人中部リサイクル運動市民の会とのパートナーシップ事業の一環として、記念日植樹券をプレゼントする活動を行っているのも、そのような企業との連携によるエコツーリズムのひとつといえるでしょう。
木を育てる人を増やし、環境への心を育てる活動として、「木を植える権利」をプレゼントするというものです。
家族や大切な人の記念日に苗木をプレゼントし、ご自宅に植えるのもよし、あるいはその苗木をNPOに寄付することで国内外の植樹活動を助けることもできます。また、抽選で国内の植樹ツアーに参加することもできます。
さまざまな形のエコツアーが企画、運営されています。自治体によるもの、企業によるものなど、いろいろな形でそれぞれの長所を生かし、パートナーシップ事業としてエコツアーがますます盛んになっていくのは、これからの新しい形のエコツアーとして期待されています。
中部電力の植樹活動については、中部電力(株)広報部植樹券係 電話052-973-2132にお問い合わせください。
エコツアーが盛んになるにつれ、旅行会社が企画するエコツアーが人気を集めています。特に、子どもだけで安心して参加できる企画が、夏休みや冬休みなど、学校の長期の休みを利用して次々と実施されつつあります。
たとえば、株式会社 日本旅行では、「トムソーヤクラブツアー」という、子どもだけのエコツアーを夏休みに向けて企画、販売しています。
「トムソーヤクラブ」とは、日本旅行によると次のように説明されています。「トムソーヤクラブとは・・・森のなかで、木や草の香りにふれ、動物や昆虫の生態を見つめて、自然の不思議さ、すばらしさを感じてほしい。たくさんの仲間と、力を合わせてごはんを作り、真っ黒なテントで語り合い、「友だちって何だろう」と考えてほしい。そんな自然とのふれあいや、さまざまな体験を通じて子どもたちが学び、たくましく成長するための活動を推進している組織です。」
(日本旅行「トムソーヤクラブツアー」参照)
たとえば、日本旅行では、2008年夏のトムソーヤクラブツアーとして、2泊3日の「日間賀島 トムソーヤクラブキャンプ」や同じく2泊3日の「トムソーヤ 長良川冒険自然学校」、および2泊3日の「トムソーヤ木曾上松」を企画しています。
いずれも参加は子どもだけで、子ども10人に対してインストラクターが1人つき、安全に楽しくエコツアーを経験できるよう企画されています。
ご両親がなかなかお休みをとれなくても、これならばお子さんだけで冒険に出かけられますね。
ウナギで有名な、静岡県浜名湖では、伝統漁法や定置網漁を体験できる、「浜名湖海の恵み体験隊」という、体験型のエコツアーが企画、実施されています。
時期は6月から翌年の2月頃までで、年間で数回開催されています。2007年度に「浜名湖海の恵み体験隊」で実施されたプログラムには、次のようなものがあります。実施内容や回数は、年度によって変更がありますので、本年度の詳しい内容は、直接、お問い合わせください。
お問い合わせは、静岡県水産振興室 電話 054-221-2744 または、NPO法人 はまなこ里海の会 電話 053-592-2940。
2007年度の「浜名湖海の恵み体験隊」で実施されたプログラム
6月には、「トラフグよ!大きくなって帰っておいで」というスローガンのもと、稚魚の放流や、試食が行われました。7月には、「アサリを守り隊」として、ツメタガイの駆除体験や、えんばい朝市の見学がおこなわれました。
8月は、「夜の浜名湖を探検する」として、伝統のたきや漁の体験が企画されました。たきや漁は百年以上の歴史をもつ伝統の漁法で、湖の底を水中ランプで照らし、魚やカニを銛で突いてとるというものです。9月は、「袋網漁」を体験するエコツアーが企画されました。11月には、遠州灘の天然トラフグを学ぶプログラムが企画されました。そして2月には、「浜名湖のカキ養殖を学ぶ」としてカキ剥きの体験および試食が行われました。
食に関する体験型のエコツアーは、貴重な食育の機会として注目されています。
日ごろ、畑作業とは無縁の生活をしている人でも、週末や休日に土と触れる時間をもちたいという人が増えています。しかし、都会の住宅地ではなかなかそのような畑をもつことは難しいですよね。そのような人に、土地を貸出し、畑のオーナーのなってもらおうという、取り組みがあります。
単発のエコツアーに参加するだけでは物足りない、何か定期的な形で「自分の土地・・・自分の畑」をもち、自分がオーナーとなって年間を通して作物を栽培してみたい、という人にとって新しいエコツーリズムの形として、人気が高まっています。
富士山の麓に広がる朝霧高原において、そのような新しいエコツアーを主催しているのが、朝霧ハイランド株式会社 まかいの牧場です。「まきば農園」として、個人向けのオーナー農園を貸し出しています。
とはいえ、まかいの牧場がある静岡県富士宮市内野は、東名高速道路では富士ICから車で30分、中央高速道路の河口湖ICからは車で40分です。週末ごとに毎週通うのはつらい・・・という人もいらっしゃいますよね。
「まきば農園」では、十数種類の作物(トウモロコシやそばなど…)から希望の作物を選び、少なくとも植え付けさえすれば、あとはまきばのスタッフが世話をして収穫まで大切に育ててくれますので・・・収穫時に行けばいいだけなのです。ただし、「オーナー」である以上、植え付けただけで放りっぱなしというわけではありません。「まきば農園」では、HPのブログで生育状況を確認できるようになっていますので、離れていても「オーナー気分」を満喫できるようになっています。
長野県飯田市は、環境省が全国で13の地区を選定した、エコツーリズム推進モデル地区のひとつです。ここでおこなわれている、「飯田型ツーリズム」は、「住んで良い地域が、訪れて良い地域」を基本理念とし、地域の住民がその地域の文化や歴史の価値を再認識し、保持していくとともに、そこを訪れる人にとって、そこに暮らしている人自体が魅力のひとつとなるような活動を目指すものです。
たとえば、現在では廃線となったかつての「森林鉄道」を散策するウォーキングや、廃校となった中学校の校舎を拠点にした農業体験など、さまざまなエコツアーが企画、運営されています。
●森林鉄道跡のウォーキングと宿泊体験
かつて林業が盛んだった時代に活躍した、旧遠山森林鉄道の廃線軌道を散策ルートとして復活し、観光資源として活かしています。古い民家「遠山郷なかだち」で宿泊体験が可能で、この地域の昔の暮らしぶりを知ることができます。
問い合わせは、「愉快な仲間たち」事務局へ。電話 0265-49-5133
●農業体験と山野草の試食
国の有形文化財に指定されている、旧山本中学校の木造校舎を拠点に、農業体験や山野草の観察、山菜の試食を実施しています。農業体験では芋や大根の栽培をおこないます。エコツアーに関心のある方は、ぜひ、参加されてみてはどうでしょう。
問い合わせは、飯田市役所 山本自治振興センター
電話 0265-25-2001
秋には、旧街道を2.5キロメートルにわたって散策する「清内路街道ハイキング」も企画されています。
都会の人工的な環境のなかで疲れた現代人の心と身体をいやすには、いったん自然に戻るのがいいのかもしれませんね。人と自然とが無理なく共生している里山には、今も日本の原風景が残っています。そんな里山を、森の案内人に導かれて散策し、参加者の心と身体をリラックスさせよう、企画されたのが、長野県飯山市森林セラピー協議会が主催するエコツアー、「いいやま森林セラピーツアー」です。
飯山の森は、森林セラピー実行委員会より「森林セラピー基地」として認可されている、いやしの地です。
「いいやま森林セラピーツアー」は、2泊3日のエコツアーで、里山の散策だけでなく、森林のなかでのヨガ、玄米菜食・マクロビオティックを体験します。オプションとして、草木染めを選ぶこともできます。
女性にとって魅力的なエコツアーではないでしょうか。
場所は、長野県飯山市飯山 森林セラピー基地いいやま。エコツアーの開催は、5月から3月です。宿泊は、民宿・ペンションタイプとホテルタイプの2タイプから選べます。民宿・ペンションタイプは2泊6日で18,000円~22,000円。ホテルタイプだと、同じく2泊6日で24,000円~28,000円です。
1日目は14:00に集合し、解散は3日目の14:00です。
里山を散策するので、歩きやすい服装で参加しましょう。また、雨具や水筒を持参することも忘れずに。
お問い合わせは、飯山市森林セラピー協議会 電話 0269-62-3111